つまみ

balab通信

街の記号 その9:仙台

11年05月18日

今回取り上げる街は仙台である。未曾有の大震災に遭遇した仙台の沿岸部では、多くの尊い命が失われてしまった。とても残念だ。そして、今、仙台の人たちは復興に向けて頑張っている。

ちょうど、大震災の1年前に東北大学で学会があった。さすが杜の都、仙台だけあって、仙台駅からバスでほんの10分ほどいくと、青葉山の濃い緑が目に入る。広瀬川も清々しく、冷たい空気も気持がよかった。

とはいえ、仙台ではいつも食い気ばかりが優先している。

まずは、牡蠣とホヤだ。あの生っぽいホヤの匂いと味は格別である。30年も前のことだが、横須賀お多幸で生牡蠣を食べてあたったことがあり、数年は生牡蠣を食べるのを遠慮していた。ところが、フロリダのフォートローダーデールを訪問したときに、地元のもてなしで1ダースの牡蠣が出てきた。皿にはチリソースとレモンがついている。せっかくの好意を断るのも悪いし、意を決して食べてしまったのだが、これがほんとに美味しいのである。ぺろりと一皿をたいらげてしまった。私にとって牡蠣の味わいはアメリカが最初だった。そのとき、仙台に来ていれば話が別だったろう。

もうひとつが牛タンだ。このべこ政宗の「とろ牛たん」はほんとに柔らかくて美味しい。仙台の詳しいHくんに教えてもらった店だ。アメリカの牛かもしれないが、牛もアメリカが本場だ。

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                                                写真:とろ牛タンがオススメのべに政宗

JR東日本がほこる東北新幹線はやぶさE5系は日本で最速だ。2013年3月の320Km/h運転を目指している。仙台までは今とあまり変わらないが、青森に行くとなると、グランクラス(飛行機のビジネスクラスのシートと同じ)のある新幹線と飛行機のどちらをとるか、迷ってしまう。

東海道新幹線にいつもおされ気味だった東北新幹線であるが、はやぶさの登場で、グランクラスだけでなくグリーンも普通車もシートがかなり良くなった。

xx_DSC2795_6_4.jpg              写真:仙台駅停車中のE5系はやぶさ、向こう側はE4系、MAXやまびこ号

さて、鉄道の話はこれくらいにして、仙台の商店街に話をしよう。

仙台駅のすぐ目の前にあるのが、このハピナ名掛丁である。ハッピイ(Happy)な商店街という意味だそうだ。大きなアーケードがはるかかなたまで続いている。さすが仙台の中心街であり、人通りも多く、お洒落なお店も多い。なんとなく、仙台らしくないと言ったら、仙台人に怒られそうだ。

xx_DSC5087.JPG                                    写真:仙台駅の青葉山側にあるハピナ名掛丁

ハピナ名掛丁、クリスロード、マーブルロードおおまちの3つの商店街アーケードを抜けると、横に走る商店街にぶつかる。左にまがるとサンモール一番町だが、そこを進み青葉通りを横切ると、文化横丁と壱弐参(いろは)横丁がある。まず、文化横丁の正面にあるのが、大きな豚の提灯だ。ふぐ(河豚)提灯にはお目にかかるが、これだ陸(おか)の豚だ。

xx_DSC5131.jpg                                                             写真:陸の豚提灯

xx_DSC5141.JPG                                               写真:演歌の似合ういろは横丁の提灯

もっともユニークなのが壱弐参(いろは)横丁である。戦後の露店から市場になったそうだが、その活気がすこしばかり感じられる。といっても、それは想像できるということで、昼間の人通りはあまりない。

xx_DSC5145.JPG                                             写真:店の奥では、おばさんがテレビをみている

xx_DSC5164.jpg                                                写真:仙台の記号 ミニパンクのマネキン

そのなかにROCK'N'ROLL MUSIUMなる店を発見した。プレスリー、ツェッペリン、ローリングストーンズなどのアーティストのTシャツやグッズを売っている。昔は原宿をはじめ全国にあったらしい。今は仙台だけというのがいい。その象徴がキッズマネキンだ。仙台で頑張っているミニパンクと呼びたい。

もしかすると、ロックも昭和のレトロに入るかもしれない。レトロなロックについて語って欲しいものだ。だから、仙台の記号は、この1枚にしておこう。

なお、大震災もなんのその。いろは横丁は毎日頑張っているそうだ。

小川克彦