2010年度 - 金澤 裕也(環境情報学部)
人にはそれぞれ懐かしさを感じる風景がある。近年においては、生活様式の多様化から、懐かしさの多様化も進んでおり、懐かしさ像(懐かしさを感じる風景)が一概に決定されることはない。
では、人はどのような風景に対して懐かしさを感じるのであろうか。懐かしさは過去に体験した記憶が元となって感じる感情であるため、懐かしさを感じる人の体験に依存するのであるが、調査を行うと、どうも過去の体験という一言だけで懐かしさの実態を片付けることはできない。人それぞれ、懐かしさの感じ方についても様々な差が観察されたのだ。
私は、懐かしい写真を検索するシステムを構築することを目標として、懐かしさ像を決定する要素について仮説を立て、調査を行った。その結果「懐かしさの感じ方」「年齢」「住所の履歴」という3つの要素の組み合わせによって懐かしさ像が決定されることが確認された。
さらに、懐かしさを決定する要素をもとに懐かしい写真を検索するシステムの試作を行った。システム使用者の感想をもとに、改良点について、また、場所の評価データベースという価値をシステムに付随させ、町づくりに役立てるという今後の応用目標について、議論、考察を行った。
キーワード:懐かしさ,感性,検索
懐かしさ像を決定する要素の研究-懐かしさ検索システムの構築に向けて-(PDF)
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